「成都」で一泊、翌早朝から四姑娘山の麓の町「日隆」に向け移動です。
ここ四川は4年前、山岳地帯では壊滅的被害が出た四川大地震がありました。
今日の移動ルートは「成都」―「雅安」―「夾金山」―「日隆」、約350kmの移動です。
地震の震源地近く、従前の「臥竜」を経由する道は今だ通行がままならない様子、
最短が今回のコース、「夾金山」峠は標高4100m、
バスは通行不能ということで乗用車3台に分乗出発です。
高層マンション?が立ち並ぶ「成都」市内を抜け車は高速道路に入ります。
出発から約5時間車はようやく「雅安」の町に入りました。
「雅安」はフランス人伝道師により西洋人として始めてパンダを発見した地
街中の川岸に記念碑が建っています。
この立像は白い大理石で彫り上げられています。
見た所どうも一体物のようです。
そしてこの川岸の遊歩道も同じ石材です。
この辺りの山にはこの白い石材が産出する様子
確かに随所で山の斜面に白い岩が露出しているのが見られます。
昼食休憩後、正面に聳えているはずの「夾金山」に向かいます。
当地も梅雨の真っ最中、どんよりとした雲に覆われ山の姿は見えません。
「雅安」からは山間に入ります。
道は狭く落石がゴロゴロする山道です。
車は石を避けつつ「夾金山峠(4100m)」に向かいます。
車に揺られること3時間、雲の中の峠に到着です。
はなはだ危険なドライブです。
山の斜面に落石防止対策などまったくとられていません。
崩れるに任せ、通行障害となる落石を取り除く程度
何時落石があってもおかしくない山道です。
何とかここまでは順調にきましたが
この後の行程で何度か通行止めに出会うことになります。
この辺り一帯は森林限界を過ぎお花畑が広がる草原です。
早速一回目のフラワーウォッチングです。
「黒い芥子」が見られるということで山の斜面を登ります。
やはり4000m、空気が薄いです。
喘ぎ喘ぎゆっくり斜面を登ります。足元がふらつきます。
酸素濃度が低いのでしょう。平地の7割ほどです。
数は少ないですが見つかりました。
しっぽりと濡れて花はうつむいています。
この芥子は他所では見られないようです。
この先、向かった花畑では見られませんでした。
周りには他にも見事に色々の花が咲いています。
他の花々の撮影に取り掛かります。
すぐにメモリー(4G)がいっぱいです。
確かに国内では見られない規模の花畑です。
山頂の祠に仏さんが祭られています。
そして祠の入り口脇に狛獅子(犬)?
何故か猿轡をかんでいました。
一時間ほど休憩後一気に峠を下り今日の宿泊地「日隆」に向かいます。
車に乗り込み気がつきました。山蛭にやられました。
今一人、女性も足元が血だらけです。
この先が思いやられる旅が始まりました。
―つづく―